芝川ビル「建物語」

芝蘭社家政学園 入学案内パンフレット

芝川ビルで昭和4(1929)年から昭和18(1943)年まで開校していた花嫁学校「芝蘭社家政学園」の史料の久々のご紹介です!
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(▲資料:F04_001_066)
芝蘭社家政学園の授業は、家庭の主婦として実際に必要な知識や技術を身につけることを重視し、また茶道、華道、お料理・・・とそれぞれ習い事に通わなければならなかった時代に、一ヶ所で複数の科目を習得することを目指すなど、大変合理的な精神に基づいていたことがわかります。
設備については近代的、「モダーン」である旨が強調され、4階の「芝川ビル モダンテラス」については、「殊に廣いバルコニーからの眺望は最も宜しい」とその眺めの良さが謳われています。現在では高いビルに取り囲まれ、周囲から見下ろされる芝川ビルですが、当時は晴天なら生駒山まで見渡すことができたのだとか。
掲載された授業風景の写真からは、芝川ビル地下室で「割烹」が、芝川ビル東側の木造建物で「家事」、旧洋館で「洋裁」が、そしてその他の授業は芝川ビルの4階と2階の東側のお部屋を教室として利用していようです。また「煎茶」、「抹茶」はお茶室で授業が行われていますが、案内文中から芝蘭社では「瀟洒な茶室」を4室も備えていたことがわかります。
※掲載史料の無断転載は固くお断りいたします。



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