芝川ビル「建物語」

近代建築と光の芸術

「御堂筋イルミネーション」、「光のルネサンス」開催で、中之島・御堂筋界隈は連日たくさんの人出で賑わっていますね!
この中之島・御堂筋に近い、北船場エリアに建つ5棟の近代建築で、12月12日(土)より開催されている「近代建築と光の芸術」、皆様もうご覧いただきましたでしょうか?
まだ見てない!とおっしゃる方のために、今回は現場の様子をレポートいたします。
まずは芝川ビルからスタートです!
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ゴールドに染め上げられた芝川ビル。
残念ながら写真ではわかりませんが、この光、全体的にゆらゆらと揺れているのです。
その仕掛けはとても工夫されていて、通りすがりの方が覗き込んで確認し、「なるほど!」と納得される姿をよく見かけます。
ところで、ゴールド(金、黄金)は芝川ビルのデザインソースである古代中南米、特にインカ帝国とは切っても切れない関係にあるのですよね。特にインカは「黄金の帝国」、「黄金の都」とも呼ばれ、インカ帝国の首都・クスコは、その最盛期、黄金色に輝いていたと言います。
また、ゴールドといえばアール・デコの建築装飾としてよく用いられる色でもあります。
こういったことを考えると、ゴールドとはなんと芝川ビルにふさわしい色なのでしょうか・・・!
更に・・・本ライトアップの関係者内では
「黄金色に輝く芝川ビルを見た人には、黄金が降り注ぐごとく金運に恵まれるようになる」
との“黄金伝説”がまことしやかに語られています・・・。
“黄金伝説”の真偽の程はさておき、芝川ビルの黄金の光を浴びて、きらきら輝く明るい気分になっていただけたら、これほど嬉しいことはありません!
次に、伏見町通を西進すると、伏見ビル、青山ビルの2棟のライトアップをお楽しみいただけます。
▼伏見ビル
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伏見ビルの屋上角には、白い旗が光の中に浮かび上がっています。
伏見ビルには、ビルの様子が彫り込まれた古いエッチングの窓ガラスがあるのですが、そこに、このように旗が立っている様子が描かれていたのです。この旗はそんな往年の伏見ビルの様子を再現したもの。
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入口部分はゆっくりと光の色が変化し、玄関内部が様々な色に染め上げられます。
「緋色に染まった時がとてもきれい」とおっしゃる伏見ビルのオーナーさん、先日伺った際は、伏見ビルのトレードマークである梅鉢に、背景色に合わせた真っ赤な“アンスリウム”を活けておられました。
▼青山ビル
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蔦に覆われ、季節によって大きく雰囲気が変わる青山ビルは、“四季”を表現した色と角度が変化するライトアップで様々な外壁の表情を見ることができます。
カラーライトに浮かびあがる蔦の質感が独特です。
続いて、堺筋を南下して生駒ビルヂングへ・・・
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生駒ビルは大きな窓が様々な色に染められ、ゆっくりとカラーチェンジしていきます。
「船場HOPEゾーン事業」による時計塔の修景工事も完成されており、生駒ビル自体が大きな置時計みたい。(実はこれ、八軒家浜の巨大あひるちゃんの時計だったりして・・・)
夜8時には振り子が揺れる様子もご覧いただけるんですよ。
今度は堺筋を北上して、最後の目的地・北浜レトロビルヂングへ向います。
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北浜レトロビルヂングは建物を照らすのではなく、「光の装飾」を設置。小ぶりな建物入口に立つのは、大きな阿吽の仁王像!(でもクリスマスバージョンでお顔はサンタさん!)
北浜レトロビルの東には、阿吽のライオン像で有名な「難波橋」もあり、ライオンと仁王像が「阿吽」で対応。
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こちらは“ねぶた”の手法で制作されたもので、防水加工された和紙に光が入ると、闇の中に仁王サンタがとてもやわらかく浮かび上がります。光はやわらかいけれど、インパクトはとても大!!!
* * *
如何でしたか?
ゆっくりと変化する光の様子など、写真ではお伝えできない部分もたくさんありましたが、お楽しみいただけましたでしょうか?
ここでご紹介したライトティングをご覧いただけるのは12月25日(金)までです。
まだご覧になっていない方は、この機会に是非、近代建築を巡ってみてくださいね。
お見逃しなく!!
「近代建築と光の芸術」に関する詳細はこちらをご覧下さい。



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