芝川ビル「建物語」

芝川ビルの改修工事 屋上編Ⅰ(増築部分解体、撤去)

この度の一連の改修工事において、最大の工事となったのが建物4階です。
工事の様子を見る前に、まずは竣工当時の4階にタイムスリップしてみましょう。
009-1.JPG
こちらが屋上テラス。(資料:P21_015)
芝川ビルの竣工は昭和2(1927)年ですが、周囲にはまだ高い建物が殆どありません。
009-2.JPG
ポルティコ(柱廊)より屋上テラスを望む。(資料:P21_014)
芝川ビル完成の記念撮影でしょうか?写真のアングルも素敵です。
009-3.jpg
(資料:P20_010)
4階の部屋(現401号室)は、当時の図面では「集会室」となっています。
卓球台があって、娯楽室のようです。
籐のテーブル&チェアも雰囲気があっていいですね。
さて、戦後、この4階部分は大きく変わります。
建物の経済効率を最優先する中で、屋上の”贅沢な”空間も賃貸に供すべく、部屋が増築されたのです。
009-4.jpg
赤で囲った部屋がポルティコ、青で囲った部屋が屋上テラスにそれぞれ増築されました。
009-5.JPG
外側から増築部分を見るとこの通り。屋上の際まで、いっぱいに建てられています。
009-6.jpg
正面からもしっかり増築部分が見えています。(写真提供:田浦紀子氏)
今回の工事は、「この増築部分は芝川ビルの雰囲気には似合わない」という多くの人の思いを受けて始まりました。
まずは増築分の解体&撤去作業です。
009-7.JPG
009-8.JPG
こちらが解体工事中の様子です。
一見、プレファブで簡易に増築したように見えたのですが、実は、かなりしっかり作ってあったことがわかります。
009-9.JPG
解体が進むにつれ、壁の後ろに隠れていた建物本来の姿が見えて来ます。
009-10.JPG
しかしながら、外壁の一部は漆喰で覆われ、かつてはタイル張りだった屋上テラスの床部分にもコンクリートが打設されていました。
009-11.JPG
こちらはポルティコだった部分。
かつてアーチ状だったところは、四角く切り取られて無残な姿に。
この後、先に挙げた竣工時の2枚の写真を頼りに、建物を魅力的だった往年の姿に近づける挑戦が始まります。
「芝川ビルの改修工事 屋上編Ⅱ(屋上テラスの再生)」に続く
■芝川ビル4階増築部分解体
施工・管理、工事風景写真提供:有限会社 和建築



このページの先頭へ