芝川ビル「建物語」

復活!の階段装飾

時間が経つのは早いもので、まだ少し寒いものの、ちらほらと桜も開花し、2009年度もあと残りわずかですね。

2009年度、芝川ビルでは何と言っても、HOPEゾーン事業での玄関装飾の復元工事が印象的ですが、その他にも、いくつかの工事が行われました。

中でも一際ご注目頂きたいのはこちら。

▼工事前
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▼工事後
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「階段手摺の装飾」が復活したのです!

こちらの装飾はもちろんビル竣工当初からのものです。しかし、中心の一 箇所だけで固定されていたため、そこが緩むとグラグラ揺れて、今にも外れんばかりに…。

そんな姿に出来心が湧いて持ち去られてしまったのか(だとすれば、それはとても残念なことですが)、いくつかの装飾は行方不明になってしまいます。

更なる紛失を防ぐため、装飾は一部を除いて取り外され、倉庫に保管されることに。

その装飾が今回完全復活!
不足分は作り直されて、全ての装飾が階段手摺に戻って参りました!

▼旧装飾:錆び止めのために施された塗装で、複雑な風合いです。
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▼新装飾:こちらは少し新しい感じがしますね。
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さて、ここからは皆様お待ちかね(?!)
工事の模様をマニアックにご紹介するコーナーです!パチパチパチ~!

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①木型を作る
この木型もこのまま設置してしまいたいくらい、十二分に素敵です。

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②木型を利用して、今度は砂型を作ります。
 枠に木型を設置して・・・

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③砂をかぶせて・・・

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④枠を180度ひっくり返します。

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⑤魔法の粉を塗って・・・

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⑥更に枠を重ねて、今度は木型裏面の砂型をとります。

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⑦枠に砂を詰めて・・・

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⑧重ねた枠を180度ひっくり返し、木型を取り出して・・・

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⑨表・裏の砂型をぴったり合わせます。
 ちなみに、丸い穴は真鍮を流し込むためのもの。

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⑩その穴に真鍮を流し込み、冷めて固まって後、砂を除けば・・・

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この通り!

流し込んだ穴の形に固まってくっついている余分の真鍮を取り除けば、
2個の装飾の出来上がりです。

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これらはエイジング加工を施した後、階段に設置されました。

久々に、たくさん写真を使ってのご報告となりました。

今回の階段装飾の復元工事には、
①木型を作る職人さん
②真鍮型を作る職人さん
③施工の和建築さん
がそれぞれ関わって下さいました。

特に、今回の記事でたくさんご紹介させていただいた②の工事過程を撮影した写真は、芝川ビルの工事記録として重要だから・・・と、和建築の川口社長が職人さんに撮影をお願いして下さったものです。

こういった写真があるからこそ、普段見ることのない職人さんのひとつひとつの作業工程がわかり、建物への理解と共に愛着も深まるというもの。

常に細かいところまで心を配って工事を手がけて下さる和建築さん、
いつも本当にありがとうございます!

そして、美しい木型を作って下さった職人さん、真鍮が煮えたぎる熱い中で作業をして下さった職人さんも、本当にありがとうございました。

今回ご紹介した「木型」やエイジング加工前の「真鍮の装飾」は、追って芝川ビルにも展示の予定です。皆様も“復活した階段装飾”を見に、芝川ビルへ遊びにいらして下さい。


■芝川ビル 階段装飾の復元
施工・管理、工事風景写真提供:有限会社 和建築


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