4階 トイレのタイルの由来
2008年04月01日 [建物について]
レンタル・スペースとして運用されている芝川ビル4階ですが、トイレがとても古く、男女兼用で、設備の更新が以前からの懸案事項でした。
歴史を重ねた古びた味わいを評価いただいているこの建物ですが、皆様に快適にご使用いただくためにも、やはり設備の更新は必要だと、この度、トイレの改修工事を実施いたしました。
現代的な設備で再生したトイレですが、ここで目に留まるのが、それぞれに微妙に風合いが異なる数種類のタイルたち。このタイルの存在で、新しい設備が古い建物に違和感なく融合し、空間にぬくもりを与えてくれているようにも感じられます。
それもそのはず。ここで使われているのはただのタイルではなく、芝川ビル80年の歴史に匹敵する長い時間を経てきたタイルなのですから・・・!
* * * * *
以下、トイレ入口横に掲載の解説板より~
■■■トイレ内のタイルについて
このトイレで使用しているタイルは、
かつて西宮甲東園に建てられた芝川邸で使用されていたものです。
芝川ビルを建てた芝川又四郎の父、二代目 芝川又右衛門は、1911(明治44)年、西宮甲東園の地に建築家・武田五一の設計による洋館(旧館)を建てます。その後、旧館同様、武田五一の手によって、台所や和室、サンルームが順次増築され(新館)、芝川家の本拠地は、ここ大阪伏見町から甲東園へと移行していきました。
芝川邸は甲東園のシンボル的存在として長年親しまれてきましたが、
旧館は1995(平成7)年の阪神淡路大震災で大きな被害を受け、博物館明治村(愛知県犬山市)への移築が決定します。
新館も2006(平成18)年に解体されることとなりましたが、専門家のアドバイスを受けながら、可能な限りの実測作業と主要部材の保存措置が講じられました。
この度は、新館で用いられた様々なタイルの中から、芝川ビルと同じ1927(昭和2)年に竣工した増築部分であるトイレ・洗面室のタイル6種類が再利用されています。
父の建てた建物から子の建てた建物へ―
受け継がれるのは、「部材」という単なる物だけではないことでしょう。
長い時間を経たタイルの美しい風合いをお楽しみいただきながら、この建物やそれにまつわる人々の歴史に思いを馳せていただけると幸いです。
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